14歳の危機 自立を先送りする子どもたち

伊藤千佳子著

要約

英語塾を主宰する一英語教師が、「思春期の子どもたち」と共に「自分と向き合う」「心を成長させる」「自立する」「大人になる」などの「思春期という特有な時期に考えるべきテーマ」を考え続けました。「子どもたちと共有した時間と空間」の中で、様々なエピソードが生まれました。そのエピソードを織り交ぜながら、「自分の人生に責任の取れる大人」になるためには、「思春期」という大切な時期に何をしたらいいのか、大人は「思春期の子どもたち」とどのように向き合ったらいいのか、今の日本社会で「子どもたちが育ちづらくなってしまった」のは何故なのか、などをテーマに、できるだけ分かりやすく綴ってみました。 「思春期に乗り越えるべき課題」は、誰にとっても重要なものです。思春期の子どもたち自身はもちろんのこと、大人の人たちにももう一度考えて戴きたいテーマです。みんなで考えましょう!そして「次の世代」である子どもたちに「しっかりと生きることのできる力」を手渡しましょう!

第一部 思春期の課題と最近の子どもたち

1.変化しつつある「反抗期」の姿
2.思春期とは「大波の上をサーフィンボードで乗り切る」ような時期
3.思春期における「限界設定」の果たす役割
4.「自立」の作業が数年も遅れてしまった場合
5.「自分」を好きになることの大切さ
6.「14歳の壁」を越えられない子どもの増加
7.家族システムの変化を経験したケース
8.「思春期の課題」のまとめ

第二部 次世代に「生きる力」を手渡せなくなってきた大人たち

1.急激に変化した家族の形態
2.「14歳の壁」を越えていない大人も増えている?
3.社会的な問題として考える場合

付 録
親(代理父母も含めた)の立場にいる方たちにお願いしたいこと